本日は、SBクリエイティブから2024年12月に出版されている、大野裕氏が著者(文)、ねこまき氏が著者(漫画)の「マンガ ネコでもできる! 認知行動療法 にゃんだかツラい…がニャンだかタノシい?!に変わる本」という書籍について、紹介しようと思います。
- 1.著者について(ご主人様の情報だニャン)
- 2.きっかけは、主治医からも薦められた認知行動療法に関する本だったからニャン
- 3.認知行動療法という言葉は難しいけど、本書は読みやすいニャン
- 4.まとめるニャン
1.著者について(ご主人様の情報だニャン)
著者(文)の大野裕氏は、精神科医で、現在、一般社団法人認知行動療法研修開発センター理事長、ストレスマネジメントネットワーク(株)代表、長崎大学客員教授でいらっしゃいます。
詳細は、こころが軽くなる認知療法活用サイトのHPのリンクを貼っておきますので、ご確認いただければと思います。
また、著者(マンガ)のねこまき氏は、2002年より名古屋を拠点にして活動を開始されたイラストレーターです。著書に『ねことじいちゃん』シリーズ等があります。詳細は、ご本人のブログよりご確認いただければと思います。
2.きっかけは、主治医からも薦められた認知行動療法に関する本だったからニャン
本書を手に取るきっかけは、「認知行動療法」について、知りたかったからです。メンタルクリニックの主治医に、うつ病になった原因は仕事関係の他にも過去の親族関係もあるかもしれないということを話した際に、認知行動療法というものがあることを教えていただいたので、どんなものなのか知りたくなりました。本当は診療時間中に詳しく教えてもらいたい気持ちもあるのですが、心療内科の診察は基本5分診療と言われていますので、なかなかタイミングも難しいこともあり、読書なら自分でできるので、できることをやってみることにしました。そんな中、たまたまですが、Amazonのおすすめで紹介されてきた本書に目が止まりました。猫好きな私としては、どストライクな感じでした。とりあえず「認知行動療法がどんなものなのか猫のマンガを通して知ることができる」、なんて素晴らしいニャンって感じでした。
3.認知行動療法という言葉は難しいけど、本書は読みやすいニャン
「はじめに」を読んでみて、レジリエンス力を高めていくことが大事なんだなぁと思いました。最近、よく聞くカタカナだと思いましたが、強い風が吹いても折れることなくしなやかに曲がり、また戻る力のことで、ビジネスの現場でも聞いたことがあるのではないでしょうか。問題解決能力、困難を乗り越える力、そういったイメージの言葉です。そんなレジリエンス力は、誰もが持っているものだから、それを引き出すためにどうすればよいかを、本書では猫漫画を差し込みながら考えていく構成になっております。
第1部の第1文目から、レジリエンス力を高めるには、認知行動療法の考え方を参考にすればよいと、著者は伝えています。では、認知行動療法って何?ってなるのですが、本書では以下のように簡潔に説明されております(・・・は、一部省略し該当箇所のみ抜粋させていただいております。)。
認知行動療法というのは、うつ病の治療法として開発され、その後、不安症などのほかの精神疾患の治療でも効果が確認された、世界でもっとも多く使われている精神療法(心理療法)です。
最近では、・・・慢性的な不調にともなう心理的ストレスを軽くするためにも使われるようになり、さらには、心身に不調を感じていなくても、・・・地域や企業で使われるようになっています。
・・・広く使われるようになったのは、認知行動療法が、レジリエンス力を高めてこころの健康を守るわたしたちの生活の知恵を、使いやすくまとめたものだからで・・・常識の精神療法(心理療法)と呼ばれています。
私たちは、日々の生活の中で、人間関係や仕事関係などいろいろなことに悩みを抱えますが、考えすぎると自分を見失いますので、そんな時に自分の人生を取り戻すのに役立つのが認知行動療法の考え方になるそうです。なお、猫漫画の中でもっとわかりやすく説明もあります。
・認知行動療法とは、ネガティブに考えて現実が見えなくなっている時(できない、でもだって、怖い等)には、距離を置いて現実(できない、でもだって、怖い等)に目を向けること。
また、そんな時には、著者曰く、3つのCを提唱しております。
・コグニション(認知) ものの見方・考え方を見直して、解決の糸口を見つける
・コントロール感覚 自分ができているという感覚を身につける
・コネクションとコミュニケーション 自分や他人とうまくコミュニケーションをとる
端的に述べると上記のようになるのですが、この3つのCについて、本書では詳細に説明されています。なお、内容的に難しいかというと猫漫画も差し込んでいるように、大変読みやすい印象を受けました。猫漫画の部分だけを拾って読んでいくだけでも概要は理解できると思います。初めて認知行動療法に触れるには、おすすめの一冊かと思います。
4.まとめるニャン
いかがでしたか。3つのCを細かく説明できるだけの理解が十分にできていないのですが、シンプルにものの捉え方を見直すことから始めることが大事かなと感じています。
ただ、何十年も染み付いたものの捉え方を簡単に変えることはなかなか難しいので、トレーニングが必要かなと思ったりします。でも、不安や恐怖をそのまま受けるより、ちょっと俯瞰して見ることにより、少しでもポジティブな要素を見つけて自分の力でできることをしていけば、まずはいいのかなぁと思っています。焦らずじっくり取り組んでいけばいいように思います。
うつ病のような精神疾患になると、視野が狭くなってしまい、なんでもかんでもネガティブに捉えてしまうため、重大な決断(退職、離婚等)はひとまず先送りするように言われますが、治療の一環として、まずは何より認知の仕方を柔軟にし、レジリエンス力を高めることが第一歩ではないかと思います。
また、精神疾患に限らず、ネガティブ思考の強い方も、認知の仕方から改善していき、レジリエンス力を高めることが社会の荒波を乗り越えていくための第一歩のように思いました。
参考になっていたら幸いです。詳しく学びたい方はぜひ本書を手に取ってみてください。
![]() |
マンガ ネコでもできる! 認知行動療法 ニャンだかツラい…がニャンだかタノシい?! に変わる本【電子書籍】[ 大野 裕 ]
|
最後までお読みいただきありがとうございました。