本日は、世界文化社から出版されている、内向型カウンセラーの井上ゆかり氏の『「静かな人」の悩みがちな気質を直さず活かす3ステップ 世界一やさしい内向型の教科書』という書籍を、紹介しようと思います。先日、記事を書いて紹介した『「考えすぎのあなた」を直さず活かす5ステップ もう内向型は組織で働かなくてもいい』と同じ著者の書籍となります。
この本でも、前作同様に本編に入る前に、内向型診断テストがあります。少し前作とテスト内容は異なり、24項目のうち、当てはまるものがいくつあるのかで、内向型の度合いが簡単にチェックできるのですが、私は22項目に該当し、相変わらずしっかりと内向型でした。なお、当てはまる項目が少ないほどいいというものではなく、結果に一喜一憂することなく参考にしてもらえたらいいと著者は説明しています。
参考になりますが、私の場合以下のようなネットでできる診断テストもしてみましたが、そのような気質であることに間違いないはなさそうです。
超精密性格診断テスト mgram(エムグラム) | あなたの8性格を無料診断
でも、今の私は内向型が悪いとは思っていません。内向型と外向型を区別することがいいのかは別としてそういった考え方があり、自分と同じような考え方の人がいるという理解ができたことにより、気持ちが楽になったと思っています。社会では外向型のタイプが好まれやすい傾向はあるため、内向型であることを本人が気づいているかは別として「隠れ内向型」は意外と多いそうです。かくいう私もこの考え方に出会うまでは社交的に振舞わなければとか、元気にハキハキと意見を言うようにしなければいけない等と考えていました。それが会社の中で生き残っていく術だと思っていました。でも、それって偽りの自分を演じているので、意外とエネルギーを消耗するんですよね。仕事が終わり、家に帰るとやっと素の自分になれるのですが、その時には疲れてクタクタになっています。皆さんのなかにもそういう方はいませんか?もし心当たりがあるようであれば、内向型というキーワードで検索してみたり、最近であればchatGPTなどの生成AIに聞いてみたり、ぜひこの書籍を手に取ってみてください。
なお、この書籍で著者が定義している内向型は、"静かな人"ではなく、"静かな時間を求める人"です。著者による新しい定義でもあり、「静かでおとなしい性格が内向型のイメージになりがちですが、外向型と内向型の違いは「求めている時間の使い方」の違いであり、どちらがいい悪いのものではない」としています。この定義づけにはしっくりくるものがありました。
私の場合、仕事中でも家でもとにかく一人になる時間が欲しいと思っています。少しでもいいから一人だけの静かな時間を作り、頭を整理する必要があると感じています。突発的なことへの臨機応変な対応等も働いているとあるかと思います。年を重ねると、経験値で乗り切れるものも増えてきたようには思いますが、勢い任せで取り組むのではなく、立ち止まって情報整理することが大切だと思います。自分ではコントロールできないことばかりに目を向けすぎてしまい、調子が狂うことばかりが続くとメンタルがやられますので、ご注意ください。
この書籍になかでも、「時間の余白が内向型を活かすキーワード」とされており、①余白なしスケジュール、②余白なしコミュニケーション、③自己犠牲からくる相手ファースト、④静かな時間にネガティブループにハマる、⑤情報収集ばかりで行動できなくなる、この5つを避けたいこととして取り上げています。自分に余裕がなくなっている時には、この5つにハマっていないか確認することを薦められています。
また、内向型の人に多いと思っていることとして私が感じるのは、頑張っている自分を認められず、頑張りすぎている人です。自己肯定感が低いと言えるかもしれません。そういった状況にあると、まだダメだ、もっともっとと、完璧を求めようとしてしまいます。
ですが、完璧って何ですか?
私が思うに、完璧なんて思えることってまずないように思います。私自身も後輩たちには完璧を求めなくていいからとか言っていましたが、自分自身の心の声には耳を傾けられておらず、結果的に自分が体を壊してしまいました。その経験からも言えることとして最も大切なのは、心と体の健康です。
著者は、心と体に加えて、時間も大切で、整える順番としては、時間⇒体⇒心だと説明されています。時間というのは、静かな自分の時間を確保することですが、あると思えばあるし、ないと思えばないようなものであるため、物事によっては手放すことも重要であり、時間の使い方を見直すことを薦めています。体については、自分をやさしくいたわるために、深呼吸、湯船につかる、体を動かすといった、体の疲れのほぐし方が多数紹介されています。心については、ありたい自分を見つけることとして、思ったことをノートに書きだす、ネガティブ思考に陥るパターンを知る、大切にしたい価値観を言葉にする等を紹介されています。内向型の強みを活かして、自分軸で自分の大切にしたいことのために生きる価値観というコンパスを手に入れようと、伝えられています。
外向型の人になない、内向型の人の強みはあるので、それを活かすことで人生は楽になると筆者は説明しており、また内向型の強みを4タイプに分類し、わかりやすく説明されています。そして自分の強みがわかったら、そこで終わりにするのではなく、意識を変えて、自分の強みを活かす小さなことから習慣にしていくことを薦められています。強みがわかれば、過去のエピソードの中にきっと自分が気づいていなかっただけで、他人から見れば強みと思われるものは誰にもあるのだろうと思います。私自身、うつ病を患ってから、これまでより生き方について考えるようになりました。そこで感じるのは、メンタル不調になる前に、特に生きづらさ等を今感じている人は、自分自身に向き合い、心の声に耳を傾けてみて、自分自身を知る、自分が自分を愛してあげることが大切かなと思っています。
ここで紹介した内容のほかにも、内向型のトリセツとして、人間関係・仕事・恋愛&パートナーシップについてもアドバイスされています。興味のある方はぜひ書籍を手に取ってみてください。
![]() |
世界一やさしい内向型の教科書 「静かな人」の悩みがちな気質を直さず活かす3ステップ [ 井上 ゆかり ] 価格:1760円 |
関連記事はこちら